エコカラットはDIY可能?セルフ施工の手順とプロ施工との違いを解説

エコカラットは、調湿や脱臭機能を備えながら、デザイン性にも優れた内装壁材として人気があります。玄関やリビングなどのアクセントウォールとして検討される方も多いのではないでしょうか。
一方で、「DIYで取り付けできるのか」「業者に依頼した場合と何が違うのか」と気になる方もいらっしゃると思います。
最近では「エコカラットセルフ」のようにDIYしやすい商品も登場していますが、実際の施工では下地の状態や寸法調整など、注意すべきポイントも少なくありません。
この記事では、エコカラットDIYの基本知識や施工手順、プロ施工との違いについて、リフォームを検討されている方の視点でわかりやすく解説します。

エコカラットはDIYできる?知っておきたい基礎知識

エコカラットは機能性とデザイン性を兼ね備えた内装材ですが、施工方法や製品の種類によってDIYの難易度は大きく異なります。まずは基本的な特徴を理解しておくことが重要です。

エコカラットとはどんな内装材?

エコカラットは、LIXILが開発した内装用の機能性壁材で、粘土や鉱物などを原料とした微細な孔(あな)をもつ素材で作られています。
それにより、湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥しているときには放出することで室内環境を整えやすく、生活臭の軽減などの機能も備えているのが特徴です。
また、石目調や木目調などデザインバリエーションも豊富で、アクセントウォールとして空間の印象を高められる点も魅力です。
玄関やリビングなど、においや湿気が気になりやすい場所に採用されるケースが多く、機能性とデザイン性の両方を重視したい方に選ばれています。

通常のエコカラット施工がDIY向きではない理由

一般的なエコカラット施工は、専用接着剤を使用して壁面に固定する方法が基本となります。この施工方法は見た目以上に精度が求められるため、DIYの難易度はやや高めです。
とくに重要になるのが下地の状態で、エコカラットには厚みがあるため、壁面にわずかな歪みや凹凸があるだけでも仕上がりに影響が出ます。
場合によっては下地調整が必要になることもあり、タイルの割付設計や水平調整、端部のカット加工など、専門的な作業工程も多くなるでしょう。
また、エコカラットは壁紙のように数年ごとに貼り替えるものではなく、長期間使用することを前提とした内装材です。一度接着すると簡単にやり直すことができないため、最初の位置決めには特に慎重さが求められます。
小さい面積であればDIYに挑戦できるケースもありますが、広い壁面や仕上がりを重視したい空間では難易度が高くなる点を理解しておくことが大切です。

DIY向けに開発された「エコカラットセルフ」とは

DIY需要の高まりを受けて登場したのが「エコカラットセルフ」です。こちらは従来の接着施工タイプとは異なり、裏面に磁石が付いたパネルをベースシートに固定する構造になっています。
接着剤を使用しないため施工のハードルは下がり、位置の調整や取り外しも比較的簡単に行える点が特徴です。季節や気分に合わせて配置を変えたい場合や、インテリアのアクセントとして取り入れたい場合には適しています。
ただし、エコカラットセルフは主に部分的な装飾用途を想定した製品であり、本格的な壁面仕上げではありません。広い面積や空間の主役となる壁面を施工したい場合には、通常タイプのエコカラットを検討するケースが一般的です。

エコカラットDIY(セルフ施工)の手順と必要なもの

それでは、通常の接着施工タイプのエコカラットをDIYで施工する流れを解説します。

DIYに向いてるエコカラットの選び方

エコカラットにはさまざまなシリーズがあり、デザインやサイズ、凹凸の強さによって施工難易度が変わります。DIYを検討する場合は、見た目だけでなく施工しやすさも重要な判断基準になります。
比較的施工しやすいのは、標準サイズから小さめサイズのパネルで、凹凸が少なくフラットなデザインです。タイル調やボーダー系など、加工がシンプルなタイプはDIY向きといえます。
一方で、大判サイズや立体感が強いデザインは精度の影響を受けやすく、カット加工も難しくなります。仕上がりを重視する場合や施工面積が広い場合には、プロ施工を検討したほうが安心できるケースも多いでしょう。

施工前に準備するもの

通常のエコカラット施工では、材料だけでなく専用工具も必要になります。施工精度を保つためには、測定や養生、接着作業に使用する道具を事前に適切に準備しておくことが重要です。
主に必要となるものは次のとおりです。
・エコカラット本体
・エコカラット専用接着剤
・寸法測定用具(メジャー・定規など)
・水平器
・マスキングテープ・養生テープ
・タッカー(ホッチキス型工具)と針
・くし目コテ(施工用ヘラ)
・カッターやカット工具
・チョークラインや糸
・清掃用具(雑巾・ブラシなど)
工具を新たに揃える場合は、想定より費用がかかることもあるため事前に確認しておくと安心です。

基本的な施工の流れ

エコカラットの基本的な施工の流れを解説します。それぞれの工程を丁寧に行うことで、仕上がりの品質が大きく変わります。

① 施工面の確認(下地チェック)

まず最初に、貼り付ける壁の状態を確認します。石膏ボードかどうか、クロスの状態、凹凸や歪みの有無などをチェックし、施工が可能かを判断します。
マンションの場合は管理規約によって施工内容に制限があることもあるため、事前確認が必要です。戸建て住宅では壁の厚みや過去のリフォーム歴によって、施工方法が変わることもあります。

② 必要に応じて壁紙(クロス)を剥がす

クロスの浮きや劣化がある場合、また広い面積を施工する場合はクロスを剥がして下地を整える必要があります。
既存クロスの上から施工できるケースもありますが、接着力や耐久性を考慮すると、状態によっては剥がしたほうが安全な場合もあります。
クロスを剥がした後は、残った糊の除去や表面の清掃、凹凸の補修などの作業が必要です。
現在は、既存のクロスを剥がしてから施工することが基本とされています。
クロスの上から施工できると紹介されるケースもありますが、接着不良や浮き、将来的な剥離リスクを防ぐためにも、下地を露出させた状態で施工する方法が推奨されています。
特に、クロスの浮き・劣化・継ぎ目の段差がある場合は、仕上がりや耐久性に大きく影響するため、必ず剥がして下地を整える必要があります。
クロスを剥がした後は、残った糊の除去や清掃、凹凸の補修などを行い、適切な下地状態を整えてから施工します。

③ 割付(レイアウト)を決める

施工前に配置を決める割付作業を行います。壁の中心線を基準に位置を決め、タイルを仮置きしながら端部の寸法を計算していきます。コンセントやスイッチの位置もこの段階で確認しておきましょう。
端部のサイズが極端に細くならないよう調整したり、デザインのバランスを整えたりする作業は経験が必要で、初心者は難しさを感じやすい部分でもあります。

④ 接着剤を塗布する

専用接着剤を壁面に塗布し、くし目コテなどを使って均一に伸ばします。接着剤は塗り方や量によって密着性が変わるため、適切な厚みで施工することが重要です。
接着剤が少なすぎると浮きや剥がれの原因になり、多すぎるとはみ出しやズレにつながります。また、塗布後は乾き始める前に貼り付ける必要があるため、作業のスピードと段取りも大切です。

⑤ エコカラットを貼り付ける

エコカラットは下から順に貼り付け、水平を確認しながら圧着していきます。目地幅を揃えながら並べていくことで、見た目の美しさが保たれます。
水平器を使って傾きを確認し、必要に応じてゴムハンマーや手で軽く押さえて密着させるといいでしょう。
エコカラットは、壁面の状況や製品の種類に応じて、施工しやすい位置から順に貼り付けていきます。施工中は水平を確認しながら一枚ずつ圧着していくことが大切です。
目地幅を揃えながら丁寧に並べることで、仕上がりの美しさが保たれます。
水平器を使って傾きを確認し、必要に応じてゴムハンマーや手で軽く押さえて密着させます。壁面の寸法やレイアウトによっては、貼り始めの位置や順番を調整しながら施工します。

⑥ カット・細部の加工

コンセントやスイッチ周り、壁の角部分の納まりなど、エコカラットのサイズ調整が必要な部分の加工を行います。
直線部分であればカッターを使ってカットすることも可能ですが、厚みがあるため力加減や精度が求められます。より正確に加工する場合はタイルカッターや専用工具を使用するのもおすすめです。

⑦ 仕上げ・清掃・乾燥

最後に接着剤のはみ出しを除去し、表面を清掃して乾燥させます。
乾燥時間をしっかり確保することで施工品質が安定し、剥がれやズレのリスクを減らせる工程です。そして、仕上げの清掃を丁寧に行うことで、エコカラット本来の質感や美しさを保つことができます。

エコカラットDIYのメリット・デメリット

エコカラットはDIYでも施工できる場合がありますが、メリットとデメリットの両方を理解したうえで判断しましょう。

DIYするメリット

DIYでエコカラットを施工する最大のメリットは、施工費用を抑えられる点です。
また、自分の好みに合わせてレイアウトを考えられることや、施工自体を楽しめる点も魅力です。玄関の一部分やワンポイントのアクセントとして取り入れる場合には、DIYでも満足度を得られるケースもあります。
リフォームを趣味として楽しみたい方や、施工経験がある方にとっては挑戦しやすい選択肢といえるでしょう。

DIYのデメリット

エコカラットのDIYにはいくつか注意点もあります。
最も大きいのは仕上がりの差が出やすい点です。下地処理や割付精度、カット加工の精度によって完成度が大きく変わるため、想定より難しさを感じる方も少なくありません。
また、施工に時間がかかることや、失敗した場合の材料ロスや再施工の負担も考慮する必要があります。工具を新たに揃える場合には費用が発生することもあり、結果的に想定よりコストがかかるケースもあるでしょう。
さらに、下地の状態によってはDIYでは施工が難しい場合もあり、施工可能かどうかの判断が難しい点も注意したいポイントの一つです。

DIYが向いているケース・向かないケース

エコカラットDIYはすべてのケースに適しているわけではなく、施工条件や求める仕上がりによって向き・不向きがあります。事前に判断基準を整理しておくことで、後悔のない選択につながります。
【DIYが向いているケース】
・ワンポイントなど小面積の施工
・平らで障害物の少ない壁面
・DIY経験があり工具の扱いに慣れている場合
・仕上がりよりもコストや体験を重視したい場合
【DIYが向かないケース】
・広い壁面やメインアクセントになる場所
・玄関やリビングなど来客から見える空間
・コンセントやスイッチなど加工が多い壁面
・下地の状態に不安がある場合
・仕上がりの美しさを重視したい場合
エコカラットは空間の印象を大きく左右する内装材でもあるため、施工条件と目的に合わせて方法を選ぶことが重要になります。
判断に迷う場合は、事前に専門業者へ見積もり相談してみるのも一つの方法です。

プロ施工とDIYはここが違う

エコカラットは施工方法によって仕上がりの印象が大きく変わる内装材です。プロ施工とDIYの違いを理解しておくことで、自分に合った方法を選びやすくなります。

プロ施工の強み

プロ施工の大きな強みは、下地調整から対応できる点です。壁の歪みや凹凸を確認しながら施工方法を調整するため、仕上がりの精度が安定しやすくなります。
また、ミリ単位で割付設計を行うことで、コンセント周りや端部の納まりも美しく仕上げることができます。施工経験が豊富な業者ほど、完成後のバランスや見え方まで考慮した施工が可能になります。

仕上がりの見た目に出る差

DIYとプロ施工では、完成後の見た目に差が出やすいポイントがあります。
・目地ラインの通り方
・端部や角部分の納まり
・柄のバランス
・照明との見え方
これらは細かな部分ですが、空間全体の印象に大きく影響します。エコカラットは陰影が出る素材のため、施工精度の違いが見えやすい点も特徴です。

トータルコストで考える

DIYは人件費がかからない分、安く感じられることが多いですが、トータルコストで考えることも大切です。
工具購入費や施工時間、材料ロスの可能性などを含めると、必ずしも大きなコスト差にならないケースもあります。特に再施工が必要になった場合は、結果的に費用が増える可能性もあります。
そのため、費用だけでなく仕上がりや手間とのバランスで判断することが重要になります。

こんな方はプロへの依頼がおすすめです

DIYでも施工できるケースはありますが、条件によってはプロに依頼したほうが安心できる場合もあります。

リフォームと同時に施工したい

クロス張替えや内装リフォームと同時に施工する場合は、プロに任せることで効率よく進められます。下地調整や工程管理をまとめて行えるため、仕上がりの安定にもつながります。

見た目を重視したい空間の施工

玄関のアクセント壁やリビングの主役となる壁面など、空間の印象を左右する場所では施工精度が重要になります。完成度を重視する場合はプロ施工を検討する方が安心です。

下地に不安がある場合

古い壁紙や凹凸のある壁、築年数が経過している住宅などでは、下地状態の判断が難しいケースもあります。こうした場合は専門業者に確認してもらうことで施工トラブルを防ぐことができます。

まとめ

エコカラットはDIYでも施工できる場合がありますが、施工精度や下地状態によって難易度は大きく変わります。とくに、仕上がりを重視したい空間や施工範囲が広い場合は、プロ施工を検討することで満足度の高い仕上がりにつながります。
また、現地確認によって施工方法や最適な製品選定が決まることも多く、事前にプロへ相談することで完成イメージを具体的にすることができるでしょう。
DIYを検討している段階でも問題ありません。エコカラット施工を検討されている方は、豊富な施工実績のある専門業者「サンクチュアリ」へお気軽にご相談ください。